星野精神の継承を 再審連絡会総会で議論

週刊『三里塚』02頁(1020号02面02)(2019/07/22)


星野精神の継承を
 再審連絡会総会で議論


 7月6日、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議主催の全国総会が各地の「とり戻す会」を結集して開かれた。前日の法務省弾劾闘争には320名が決起して、星野さんの命を奪った法務省に対し国家犯罪を許さない怒りのデモをたたきつけた。反対同盟からも伊藤信晴さんが現闘と共に参加した。
 総会では、突然の星野さんの「死亡」という事態に直面した中で、星野奪還・再審無罪獲得のために必死に闘いぬいてきた全国の仲間たちが次々と発言し、獄中44年非転向・不屈で闘いぬいた星野さんへの熱い思いのたけを語った。どの発言も、心の底からの怒りと悔しさが充満し、暁子さん・家族や仲間たちのもとに取り戻せなかった痛切な思いを表明した。星野さんは何よりも「人間が人間らしく生きられる社会」の実現を目指し生涯かけて闘いぬいた。1971年11月、基地のない沖縄にむけ沖縄闘争を闘いぬいた。これは現在の辺野古新基地建設阻止闘争と直結する闘いであった。国家権力の大弾圧を粉砕して獄中44年を非転向で貫徹した星野さんの壮絶な闘いの偉大さを改めて確認し、この星野精神を継承して新たな闘いを開始することを全体で確認した。
 星野さんは三里塚で、1971年の強制代執行阻止闘争、7月仮処分阻止闘争を反対同盟と共に先頭で闘いぬき、懲役8年の実刑判決を受けている。天神峰の反対同盟・市東孝雄さんの畑には、「星の木」が植えられており、すくすくと大きく成長し続けて空港を監視している。
 三里塚現闘からも星野闘争を先頭で闘ってきた岸本豊和さんが発言した。徳島刑務所、四国更生保護委員会、東日本矯正医療センターの医療放棄の獄死攻撃・国家犯罪を徹底的に弾劾し、同時に、暁子さんと共に再審闘争勝利を大坂正明さんの裁判闘争と一体のものとして全力で闘いぬくことを力強く表明し、そのための本をぜひ発行してもらいたいという要望も提起した。
 医療放棄した徳島刑務所の国家犯罪はあまりにも大きい。獄死攻撃・虐殺攻撃を絶対に許すことができない。
 星野暁子さんは、「文昭の闘いの全てを引き継ぐ」と表明し、第3次再審闘争の決意を語った。これには文昭さんの兄弟も参加される。大坂正明さんの裁判は、ほとんどが星野裁判と内容が一体である。大坂裁判の勝利は星野再審無罪に直結するものであり、全力で闘おう。獄死攻撃という国家犯罪を暴く国家賠償請求闘争も新たに始める。
 星野さんはこれからも反対同盟、三里塚現闘と共にある。生きて取り戻せなかった無念の思いを国家権力に対する数十倍の怒りに転化して、市東さんの農地死守・強制執行阻止、第3滑走路阻止へ闘おう。この日をもって星野闘争は新たな全国大運動の第一歩を開始した。7月26日の追悼集会に決起しよう。
(三里塚野戦病院・大熊寿年)
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