全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 京大生処分を許すな 全学連大会かちとる 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

週刊『三里塚』02頁(1024号02面02)(2019/09/23)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 京大生処分を許すな
 全学連大会かちとる
 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

(写真 行動隊の奮闘もあり、全学連大会は多くの初参加者を迎え勝ちとられた【9月15日 東京都内】)

 9月9日未明に関東を縦断した台風15号は三里塚現地にも大きな被害をもたらしました。この日東京に滞在していた私は、野菜や農機具置き場、ビニールハウスがめちゃめちゃになっている光景、そしてそこから少しずつ復旧作業を進めていく様子を、ネットや仲間との話を通して見聞きし、現地に戻るまではとてももどかしい時間を過ごしました。仙台で2011年3月11日を迎えた時以来、2度目の「被災者」となった私。当たり前の生活が奪われたとき、それを日々守っているのは「偉い」政治家や資本家などではなく現場の労働者や農民、漁民だということを本当に実感します。そして福島第一原発で廃炉作業を担っている原発労働者や常磐線全線開通阻止を訴え、帰還の強制と真っ向から闘う動労水戸や福島の仲間に思いを馳せずにはいられません。
 9月14〜15日、東京の文京区民センターで第80回全学連定期全国大会が開催されました。今年の大会は、高原恭平全学連委員長体制になって初めての大会でした。執行部の世代交代を象徴するように、首都圏と京都大を中心に多くの学生が初参加し、自由闊達(かったつ)な意見交換が行われました。また、9月10日付で京大3学生への無期停学処分の決定直後に開催された今大会には、処分当該の学生が参加し、処分撤回に向けての議論を牽引しました。
 議論はもちろん、京大闘争をどう前に進めていくのかが中心となりました。議案では、昨年からの立て看板規制反対運動、吉田寮廃止反対運動、今年の11月祭(学園祭)規制反対闘争など京大生の広範で戦闘的な決起が始まっているにもかかわらず、大学の主導権を学生が取り戻すことができていないことへの苦闘が語られています。そして、京大・髙田暁典さんの逮捕を阻止しようとしたことを「職員の行為を妨害するなどした」「学生の本分を守らない」と言いなして京大当局が出した、今回のデタラメな処分を全学生への攻撃だと明らかにし、「学生の権力を打ち立てる運動=全学自治の位置づけを改めよう」と呼びかけられています。これには多くの京大生が現場にいる実感を語り、全体でアイデアを出し合いました。
 そして今回の大会で特徴的だったのは、初参加の学生が、京大生と連帯して、たとえ一人でも自分のキャンパスから立ち上がりたいという思いを次々と語ったことです。前進チャンネルや4月の杉並区議選を通して築かれてきた青年・学生とのつながりが、実体を持った運動として産声を上げようというダイナミズムに私も大きな刺激を受けました。
 「学生にとって原則的な運動とは、学生の実力に依拠する運動だ」と、高原委員長は語りました。ならば53年間農民の実力に依拠して農地を守り抜いてきた三里塚闘争の教訓は、必ず学生運動の糧になるはずです。半世紀以上の闘いの歴史と豊かさをつかみ取り、キャンパスの闘いを一歩でも前に進めるために、全国の学生はぜひ現地を訪れてほしい。
 10・3京大集会を闘い、10・13三里塚全国総決起集会に集まろう!
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