全学連三里塚 現地行動隊日誌 検察庁法改悪に抗議 「ツイッターデモ」が拡大! 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

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週刊『三里塚』02頁(1040号02面02)(2020/05/25)


全学連三里塚 現地行動隊日誌
 検察庁法改悪に抗議
 「ツイッターデモ」が拡大!
 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

(写真 「ツイートから行動へ」全学連を先頭に国会に向けてボードを掲げ、怒りの緊急行動【5月14日】)


 東京中心の活動を始めて一カ月が経ちます。このところの高い気温と不安定な天気に、梅雨の前触れを感じます。こちらでは産直野菜の配達をお願いしていて、束の間の産直消費者生活を送っています。届いた野菜を見て何を作るのかを考える時間が今の私の密かな楽しみでもあり、現地とつながっていることを実感する時でもあります。
 先日、あるニュースが国内のメディアを騒がせました。会員制交流サイト(SNS)「ツイッター」上で、「#検察庁法改正案に抗議します」やそれに類似するハッシュタグ(検索目印)をつけたツイートが、5月9〜13日の5日間で1千万件投稿されたというのです。最初に投稿を始めたのは東京都内の30代の会社員だと言われています。そこから著名人も自らの公式アカウントで賛同の意を表明し、瞬く間に数百万に広がりました。この様子はテレビや新聞紙面でも大々的に報じられ、「ツイッターデモ」と呼ばれて多くの注目を集めました。
 検察庁法改定案の内容がひどいのは報じられている通りで、これに怒りを表明する人がいるのは当然です。でも、なぜ黒川弘務東京高検検事長の定年延長が閣議決定された1〜2月ではなくこのタイミングで、なぜ種苗法改定案など他のひどい法案成立も狙われているのにこの法律に限って怒りが噴出しているのか、私は自分のツイッターの画面がこの種の投稿で埋められるのを見るにつけ、疑問が湧いてきました。
 「みんな『自粛』して家にいるんだな」「忙しく働いていた人も、ニュースを見る時間ができたんだな」私は最初、率直にそう思いました。テレビや舞台を仕事にする人も、コロナ禍で活動の場を奪われて政治に関心を持ち始めたのだな、と。しかし、それは一側面でしかないことにすぐに気づきました。この「ツイッターデモ」をきっかけに、過去の問題や自分の職場のことなど様々なテーマについて安倍政権への怒りが堰(せき)を切ったように噴出し始めたからです。そしてその中に「コロナ禍じゃなかったら国会前にデモしに行くのに」という声をいくつも見つけたからです。限られた条件の中でも何とか行動したいという、街頭だけではなかなか見えない怒りと苦闘が、そこにはあふれていました。そして著名人もそれに加わっているのは、急激な生活の変化で当事者意識が急速に拡大していることの表れなのでしょう。「一線を越えた」政策に対して大衆が一斉に反撃に立つ様子は、3・11の時や、成田の空港機能強化に対する騒音下住民の決起を思い出させます。今回立ち上がった彼ら彼女らは、「コロナ後」の時代に以前と同じ政治や社会構造を望むでしょうか。
 全学連は5月14日、緊急で国会前行動を呼びかけ、仲間とともに声を上げました。隣では種苗法改悪に反対するアピールを行っている人たちもいて、怒りを行動で示す時が来たと確認し合いました。週末にかけてこの運動は全国に波及し、もう我慢ならないという怒りが安倍政権を包囲しています。
 今こそすべての人々の怒りを結集して安倍政権を倒しましょう!

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