畑とられてなるものか 農民殺しのデタラメな空港建設許さない 12・17東京高裁包囲デモへ 菅野裁判長は反動判決下すな

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週刊『三里塚』02頁(1053号01面01)(2020/12/14)


畑とられてなるものか
 農民殺しのデタラメな空港建設許さない
 12・17東京高裁包囲デモへ
 菅野裁判長は反動判決下すな

(写真 9・27全国集会でデモの先頭に立つ市東さん)


 12月17日、成田市天神峰の市東孝雄さんの農地をめぐる請求異議控訴審は東京高裁第4民事部(菅野雅之裁判長)で判決を迎える。市東さんは最終陳述で「デタラメばかりの空港に畑をとられてなるものか」と語り、いかなる判決が下ろされようとも天神峰で農地を耕し、空港廃港まで闘い続ける鮮明な決意を明らかにしている。三里塚芝山連合空港反対同盟・市東さんの決意と呼びかけに応え、12・17東京高裁包囲デモ―12・21耕作権裁判・千葉地裁包囲デモに集まろう。
 成田空港会社(NAA)は今や倒産寸前だ。 11月26日、NAAは今年度の中間連結決算は424億円の赤字と発表した。同時に、「考えられる最悪の状況で予測できない」としてきた2020年度の業績予想について、最終利益は783億円の赤字の見込みと公表した。航空旅客数は昨年度の1割にも満たない見通しだ。
 空港内店舗などのリテール事業は前年同期比で9割以上減。2012年度には4割弱だった営業利益の全体に対するリテール部門の比重を6割にまで引き上げてきたNAAにとって致命的な打撃となっている。新型コロナ感染拡大の波が止まらない中で、店舗再開の目途はまったく立たない。現在100億円以上もの巨費をかけて行っている賃料の減免や支払い猶予などの支援をどこまで続ければいいのか、見通しは全く立たない状況だ。
 NAAの田村明比古社長は記者会見で、「非常に苦しい状況。最大限のコスト削減と設備投資抑制を継続強化していく」と言いつつ、第3滑走路建設・機能強化については、「成田の中長期的な競争力強化だけでなく、観光先進国の実現、地域の発展のために一日も早く実現できるよう努力していきたい」とうそぶいている。
 断じて許すことはできない。
 地域破壊の元凶はNAAそのものだ。NAAが直ちにすべきことは、市東さんへの裁判を取り下げ、機能強化の白紙撤回を一日も早く宣言することだ。
 コロナ危機は、右肩上がりの航空需要予測、インバウンド(外国人観光客)誘致をあてにした観光立国政策が「砂上の楼閣」に過ぎなかったことを暴いた。航空需要は「瞬間蒸発」。二度と回復することはない。全世界で航空会社の破綻、路線の廃止・縮小、空港そのものの倒産、航空業界の大再編が始まっている。
 「新たな生活様式」でビジネス客は激減し、気候変動への危機感から航空機を使うことを「飛び恥」と呼んで拒む意識と行動が、若者(Z世代)を中心に広がっている。それは、資本のもうけのために大量の化石燃料と二酸化炭素を消費し、自然を破壊して人や物を地球の隅々にまで頻繁・高速に移動させる社会のあり方からの転換のための闘いとして発展している。
 国際階級闘争の前進の中で、日本において反対同盟が「成田軍事空港絶対反対、農地死守・実力闘争」の闘争原則を貫き、半世紀以上空港廃港へ闘い続けてきたことの正義性と勝利性はより一層鮮明になっている。
 市東さんの農地を実力で守り、機能強化粉砕、成田空港を廃港へと追い込む闘いを、労働者・農民の国際連帯の闘いとして発展させよう。改憲阻止・菅政権打倒へ! 
 12・17判決に全力で駆けつけ、市東さんの農地を守り抜こう。

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