第141回一斉行動 「移転などできない」 立ち退き迫るNAAに怒り
週刊『三里塚』02頁(1158号01面02)(2025/04/28)
第141回一斉行動
「移転などできない」
立ち退き迫るNAAに怒り

(写真 一斉行動朝の意思一致)
反対同盟と支援連絡会議の仲間は4月13日、141回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。午前8時半、成田市天神峰の反対同盟会議室前に集まった仲間は事務局の伊藤信晴さんの司会で朝の打ち合わせを行った。
冒頭、東峰の萩原富夫さんが「今日もがんばりましょう」とあいさつ。伊藤さんは、障がい者解放を闘う仲間から反対同盟への決戦カンパが寄せられたことを報告し、「NAAは全体の8割の敷地を確保したとして本格工事を5月に行うと言っているが、民有地の約4分の1は未買収のままだ。NAAから昨年で止めろと言われた第3滑走路予定地にある田んぼをやろうとしている人もいる。これからが本番だ」と5・7フィールドワークへの参加を呼びかけた。
天神峰の市東孝雄さんは、「予定通りに第3滑走路はできないだろう。住民の意見なんか聞かないし、移転する人も自分で更地にして渡さないといけないとかひどい話だ。今日は雨が降りそうだが、降るまでがんばって」と檄を飛ばした。
さらに現地の仲間は、「『みんなで大家さん』が成田空港周辺の土地を再開発するとして高利回りを売りにして2000億円を集め、造成工事をやっているがほとんど出来ていない。共生バンクの社長との会食にも参加していたNAAの田村社長が何度か国会に呼ばれ、責任を追及されている。NAAは期限を延長したが絶望的だ。投資詐欺に加担するNAAの責任逃れを許してはならない」と訴えた。市東さんも「最初は25年完成とか言っていたよね」とデタラメな計画に怒りを表明した。(記事2面)
今回準備された反対同盟ニュース第136号は、3・24耕作権裁判での農地強奪不当判決を弾劾し、成功裏に勝ちとられた3・30天神峰現地闘争を報じる内容だ。反対同盟の弾劾声明と事務局4氏の発言を掲載。地域住民の声は、深刻化する気候変動への危機感を表明し「空港建設をしている場合か!」と憤る芝山町の住民の声。
最後に伊藤さんから、反対同盟を代表して事務局の太郎良陽一さんが救援連絡センター総会に参加していることを確認。一同、反対同盟ニュースを手にそれぞれの担当地域へと向かった。
空港北側の騒音地域の住民は、「いつもご苦労様」とお茶の差し入れ。
「NAAはどんどん立ち退きを迫っている。政府は減反政策で米も作れなくしている。許せない」
移転対象地の住民は「もう自分は歳だし、連れ合いは病院通いで大変だ。息子も農業を続けられないと言っている」。
「畑と宅地一緒だとなかなか移転先が見つからない。畑を売って現金化するとあっという間になくなってしまう。みんな何を考えているんだ」
雨が降りポスティング中心の行動となったが、参加者は本格着工阻止への手応えを感じ、一日の行動を終えた。
