武器見本市を許さない 抗議デモ、幕張メッセ会場に肉薄

週刊『三里塚』02頁(1160号01面02)(2025/05/26)


武器見本市を許さない
 抗議デモ、幕張メッセ会場に肉薄

(写真 動労千葉・反対同盟・全学連を先頭に武器見本市に怒りのデモ【5月21日】)

(写真 アピールに立つ反対同盟の伊藤さんと宮本さん)


 千葉市の幕張メッセで開催される武器見本市「DSEI Japan2025」(防衛・セキュリティ総合展示会)への抗議闘争が5月21日、改憲・戦争阻止!大行進千葉の主催で行われ、130人が集まった。海浜幕張駅南口広場でのリレーアピールに続き、会場に迫るデモ行進、さらに会場を直撃する抗議行動が闘われた。
 三里塚現地からは反対同盟の伊藤信晴さんが、婦人行動隊の宮本麻子さん、現闘と共に参加し、発言した。
 武器見本市は、世界の軍事企業450社超、日本企業170社が出展し、開発した武器の殺傷能力を競い合って商談を交わす場だ。ガザ大虐殺を続けるイスラエルの軍事企業20社も「武器の優秀性は実戦で実証された」ことを売りに参加した。人民虐殺を金もうけの手段にする武器見本市は粉砕以外ない。
 大行進千葉の基調報告は、武器見本市が「先進技術によるインド太平洋の安全保障強化」をテーマに安保3文書に基づいて行われ、防衛省・自衛隊、防衛装備庁、経済産業省、外務省、警察庁などが後援している事実を暴いた。日本帝国主義の中国侵略戦争への突入に向けて軍事力を誇示し、軍需産業を育成する場が武器見本市だと弾劾した。そして、東アジア全域を戦火に巻き込む中国侵略戦争を絶対に阻止しようと訴えた。
 動労千葉の中村仁副委員長、伊藤さん、大行進東京、同神奈川、全学連のアピールの後、幕張メッセに迫るデモに出発。「侵略のための武器見本市を直ちにやめろ」「死の商人は出ていけ!」の訴えに沿道から圧倒的な注目と共感が寄せられた。
 その後、参加者は幕張メッセ展示ホール前に陣取り、入り口に阻止線を張る機動隊と対峙し、抗議の声をたたきつけた。
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市東さんの農地守りぬく
 伊藤信晴さんの発言

 今日この幕張メッセで「死の商人」どもが450社、この地に集まり、もうけようとしている。とんでもない事態です。
 安保・防衛戦略、これは明らかに中国侵略戦争に向けた策動です。人を殺傷することの優劣を決める武器見本市をこの地において商売としてやる。本当に粉砕しなければならないし、弾劾しぬく集会として今日のデモを闘い抜きましょう。
 私たち反対同盟も5月7日、空港会社が月内にも機能強化の本格着工をすると宣言する中で、緊急の集会とデモを開催しました。
 三里塚闘争の新たな転換点をつくったと思っております。3月24日に耕作権裁判で市東さんの南台農地強奪を認めるデタラメ極まりない反動判決が出されました。しかし、仮執行宣言は付けられなかった。空港会社は仮執行宣言を付けたかった。これは何よりも5月本格着工に向けた、それに反対している二十数%の農民・住民の恫喝になるだろうからです。また、市東さんの農地を奪うことをとおして三里塚闘争の解体を狙う攻撃としてもある、そういう狙いもあったでしょう。
 私たちはそうした状況の中で、空港会社のもくろみ、さらにはこの武器見本市の策動をはっきりと見すえて、本日の闘いを爆発させ、がんばりましょう。

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