北総の空の下で 小泉劇場 「闘う正義」を装い
週刊『三里塚』02頁(1162号02面08)(2025/06/23)
北総の空の下で
小泉劇場
「闘う正義」を装い
梅雨入り宣言から1週間もたたずに猛暑襲来! キュウリとピーマンの出荷が始まり、ナスも実を付け始めただけに、下旬の雨予報に賭けるような気持ちで空を仰いでいます。
先日集会で久しぶりに会った仲間が「週刊三里塚で米問題をもっと扱って! 労働者と話すのに必要なんです」と。「令和の米騒動」は、主食さえ危うい現状を突き付けました。長年原価割れの状態を米農家に強いてきた農政は、耕作放棄地を元に戻せないソーラーパネルに変えてしまい、気候危機が追い打ちをかけています。
今放映中の朝ドラでは中国に侵略して補給路を断たれた兵士が飢餓で身も心もボロボロになっていく様をリアルに伝えています。ガザでイスラエルが食料を統制して配給場所を爆撃するのがどれほど卑劣な所業か自分の身に置き換えてみて!
食料自給率38%の日本が小麦や飼料の輸入を絶たれたら、たちまち店頭からパンも麺も肉卵も消えるのです。
衆院選挙直前、備蓄米を安値で放出しながらメディアを取り込んで大衆を煽る「小泉劇場」が過熱中です。父純一郎の劇場政治の熱が冷めてみれば、民営化で労働者の権利がことごとく奪われていました。兵庫県の出直し選挙しかり、抵抗勢力や既得権者という敵を作り出して「悪と闘う正義」を演出する劇場政治は、侵略戦争を正当化する戦時体制へと容易に変貌します。
労農連帯で食料を守り、全てを破壊する戦争を始まる前に止めましょう。
北里一枝