新版・現闘員奮闘中!日誌 南台農地守りぬこう「勝利の畑」結ぶデモ 三里塚現地闘争本部員 平井雅也
週刊『三里塚』02頁(1163号02面02)(2025/07/14)
新版・現闘員奮闘中!日誌
南台農地守りぬこう
「勝利の畑」結ぶデモ
三里塚現地闘争本部員 平井雅也

(写真 反対同盟の歌を参加者全員で熱唱し、南台農地死守・空港機能強化粉砕を誓った【7月6日】)
梅雨明けは平年並みの予報となっています。梅雨といえばイメージされるのはシトシト降る長雨ですが、これは「陰性型」と言われるのだそうで、それとは違って今年の梅雨は、降るときは大雨で晴れ間は厳しい暑さ。「陽性型」または「メリハリ型」と言われる梅雨なのだとか。でも、現地の方では大雨もなく、最初と最後に申し訳程度に降るという空梅雨でした。
この厳しい天候にも負けずに産直で出荷されているのは、市東さん宅からはじゃが芋、ニンニク、トウモロコシ、キュウリ、ナス、ピーマン、シシトウ、セロリといったところ。ゴーヤも採れはじめ、夏野菜のラインナップになってきました。
真夏のような日射しのために収穫中の野菜が傷んでしまうことがあり、対策を怠ることはできません。じゃが芋の収穫でも、後になって傷みが多く出るということが起こりました。収穫したじゃが芋をコンテナに入れて積んで置き、軽トラに積んで運ぶまでの間に強い日光にさらしてしまっていたのがよくなかったようです。ゴザをかぶせておくとか、日射しが弱まる時間帯に収穫するとかして、同じような事態は今のところ避けられています。他の野菜も、収穫していったん積んでおく間も日陰に置いておくなどしています。
さて、7月6日は農楽まつりでした。
「農楽(のうがく)」とは、朝鮮半島に古くから伝わる伝統芸能で、豊作を祈ったり、また祝ったりするための踊りを伴う音楽。日本でも似たようなものとして平安時代から「田楽」というのがありました。江戸時代には「田楽は 昔は目で見 今は食ひ」という川柳が詠まれていて、味噌田楽を指す言葉になっています。「おでん」も、言葉としては田楽に由来しています。そういうのとちょっとは関係あるのか、農楽まつりはバンド演奏とともに焼きそばやトウモロコシ、スイカなど食べ物で参加者の皆さんを歓待いたします。去年は豚汁も作りましたが、暑いので今年は無しとしました。
農楽まつりに先立って、市東さんの南台農地から萩原さんの清水の畑までのデモ。強制執行攻撃をはね返し守り続けている市東さんの南台農地もそうですが、農楽まつり会場の畑は「勝利の畑」と強調して押し出しました。農地法を法的根拠として農地強奪の強制執行というウルトラな攻撃がしかけられているのは、土地収用法による農地強奪という「伝家の宝刀」が使えないから。反対同盟が不屈に闘いぬく限り、成田空港建設という国策もぶっ止めることができる。それをこの「勝利の畑」の存在そのものがしっかりと示しているのです。2つの畑を結ぶデモは、「勝利のデモ」と言ってもいいのではないかと思います。
農楽まつりは120名の参加で大にぎわいでした。バンド演奏も今年はボリュームアップ。参加の皆さんからの発言、そして反対同盟からの発言を受けて、交流を深め、闘う団結を打ち固めました。
米日帝国主義による中国侵略戦争を絶対に阻止すべく、この夏は息つく間もないような連続闘争となります。農楽まつりは、それに向けた大事なひと時となったのではないかと思います。