明日も耕す 農業問題の今 農業構造転換、何をめざす 「強い農業だけ生き残れ」

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週刊『三里塚』02頁(1176号02面07)(2026/01/26)


明日も耕す 農業問題の今
 農業構造転換、何をめざす
 「強い農業だけ生き残れ」


 1月19日、高市首相は衆議院解散総選挙を正式に表明した。「全く新しい経済財政政策をはじめ、国の根幹に関わる重要政策の大転換です」と戦時体制、戦時財政への大転換をねらっている。では農業はどうするのか。
 政府は12月26日、2026年度予算案を閣議決定した。一般会計の総額は122兆3092億円。120兆円を超えるのは初めてで、2年連続で過去最高を更新した。 農林水産関係は1%増の2兆2956億円。3年連続の増額となった。 そして、農業の構造転換を進めるための予算として、前年度から倍増となる494億円を確保した。
 政府は25~29年度の5年間を「農業構造転換集中対策期間」と位置づけている。
 鈴木憲和農水相も「需要に応じた生産が原則・基本」という米政策とともに、「農業構造転換集中対策」を重点施策として掲げている。
 これは①農地の大区画化、②共同利用施設の再編・集約、③スマート農業技術の開発・普及、④輸出産地の育成の4本柱に取り組み、農業の構造転換を進めるというものだ。

5年で大規模化

 5年というと昨今、「あと5年で米農家がいなくなる」とか「あと5年10年したら日本の農業と農村は崩壊しかねない」といった声を耳にする。
 ちなみに農水省が発表した2025年農林業センサスによると、農業経営体は、5年前から24万7000(23%)減少し、82万8000経営体。初めて100万を割った。個人・家族で営む個人経営体の数は、高齢化などにより24万8000(23・9%)減り、78万9000経営体だった。
 残りの3万9000経営体のうち、法人化している経営体は3万3000経営体で、2000(7・9%)増加した。
 また、経営耕地面積20㌶以上の大規模経営層が全耕地面積の5割以上を占めるという。
 5年でなくなるなら小規模農家、高齢な農家はつぶれていい、その代わりこの5年で大規模化、デジタル化、企業化を一気に進めようというのが構造転換集中対策だ。

戦時農政に再編

 もちろん、すべての農地を大規模化できるはずもなく、これで高市の言う「自給率100%」が達成されるはずもない。
 だが、この転換の核心は、「強い農業」だけを残し、既存の農業を切り捨てることにある。戦時徴発、海外侵略も含めて、戦争のための食料生産として農業を再編しようというのが高市農政だ。
 だから、「農業予算が増えた」と喜んでなどいられない。それどころか、26年度予算案での防衛費は約9兆円だが、トランプの要求通りにGDP比5%にするなら35兆円。経済のすべてが軍事第一になる。この大転換を「承認しろ」というのが今回の選挙だ。
 日本農民が立ち上がるのは今しかない。労農連帯で高市を打倒しよう。
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