高市打倒!6・14首相官邸デモへ 成田強制収用攻撃を粉砕しよう 5・12県庁―13菱田に連続決起

週刊『三里塚』02頁(1184号01面01)(2026/05/25)


高市打倒!6・14首相官邸デモへ
 成田強制収用攻撃を粉砕しよう
 5・12県庁―13菱田に連続決起

(写真 強制収用やめろ!反対同盟を先頭に千葉県庁包囲デモ【5月12日】)

(写真 千葉県立羽衣公園で集会)


 米中首脳会談で両国は「友好」を演出したが、米帝トランプは中国・習近平体制打倒の準備を着々と進め、中国スターリン主義もまた必死に「共存」をアピールしつつ軍事対抗で世界戦争の危機を促進している。中国侵略戦争に絶望的に突進する日帝・高市は成田空港を最大の出撃・兵站(へいたん)拠点に位置づけ、機能強化での土地収用法による強制収用手続き(事業認定申請)を進めようとしている。成田軍事空港粉砕を闘う三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける5・12千葉県庁デモ―5・13菱田デモの連続闘争が戦闘的に打ち抜かれた。高市打倒のうねりを作り出し、6・14首相官邸大デモに攻め上ろう。

事業認定を許さない
 千葉県中枢を怒りのデモ

 反対同盟は5月12日、「強制収用やめろ!」千葉県庁デモと千葉地裁(民事第3部)での空港拡張差し止め裁判を連続して闘いぬいた。
 快晴のもと午前9時、千葉県庁と千葉県警察本部の建物に囲まれた千葉県立羽衣公園に、反対同盟と支援の労働者・学生・市民75人が集合し、太郎良陽一さんの司会で総決起集会を開いた。
 最初に反対同盟を代表して東峰の萩原富夫さんがマイクを握り、農民としての激しい怒りをたたきつけた。(要旨別掲)
 「成田空港会社(NAA)社長、熊谷千葉県知事、地元の首長らは、説明会をたくさんやったのに応じてくれないから、強制収用しかないと言う。私たち農民にとって、これは脅迫だ! 空港はもうかるが、農業は生産性が低いからつぶしていい、そういう考え方は間違っている! 自民党は食料は輸入すればいいという考え方だろうが、われわれ農民は日々汗水たらして土と向かい合って食料生産を必死にやっている。このことを何も分かっていない! 反対同盟が60年、空港絶対反対を掲げて闘ってきたことが今確実に、住民の生活を守る下支えになっている。事業認定、強制収用をやろうとしている千葉県に対し、本日はこの県庁の前から、土地収用法粉砕、強制収用絶対反対の声を上げてデモを行い、拡張阻止裁判に臨もう!」
 続いて動労千葉の中村仁副委員長が、「国のために、と言われて戦争に動員された歴史を繰り返さない。強制収用絶対反対の声を上げ、連帯・団結の暴力で国・県・空港に立ち向かおう」と訴えた。
 さらに関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会の発言に続き、事務局の伊藤信晴さんが、芝山における農業の厳しい現状を報告し、機能強化は農業破壊、生活破壊を致命的に進めることを指摘し、「強制収用を絶対に粉砕する」と決意を表明した。
 意気高くシュプレヒコールを上げてデモに出発した。宣伝カーからは婦人行動隊の宮本麻子さんが、千葉県中枢に「第3滑走路建設阻止」「強制収用許すな、土地収用法粉砕」「成田を侵略の出撃拠点にさせない」の訴えを響かせた。県警機動隊の規制をはねのけ、千葉地裁裏手の吾妻公園までのデモを貫徹した。
 参加者は直ちに千葉地裁での拡張差し止め裁判の傍聴に臨んだ。(記事2面
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工事現場を徹底弾劾
 「軍事空港粉砕」の声響く

(写真 機能強化粉砕!第3滑走路予定地をデモ【5月13日 芝山町菱田】)

(写真 B滑走路延伸工事を許さないぞ!)

(写真 無事に田植えを終えた3枚の田んぼ)


 5月13日、「強制収用粉砕!」菱田デモに100人が参加した。
 雲一つない快晴のもと成田市天神峰の反対同盟会議室前に集合。最初に事務局の伊藤信晴さんが現地状況を説明した。「B滑走路北延伸のための東関東自動車道トンネル化工事はほぼ完成したが、供用は1年遅れる。他方、菱田地区においては地権者が買収を拒んでいるので、工事が行き詰まり、NAAはあせりに駆られている」
 次に東峰の萩原富夫さんがあいさつした。「昨日に続く連続闘争になったが、今このタイミングで強制収用阻止の声を上げようとデモを設定した。土地収用法の適用は絶対に認められない。用地買収交渉が進まない、それだけで収用法適用。こんな発想自体が許せない! 千葉県では収用委員会解体以降、三里塚以外でも土地の強制収用はほとんどされていない。そういう力関係の中にあった。しかしそれを上からの一声で簡単にハードルを越えることなど許していいのか。今は戦争情勢でもあり、戦時徴発につながっていく問題だ。住民との連帯をこめて闘いの声を上げよう」
 さらに天神峰の市東孝雄さんが、「国策としての空港だから国が言えば何でも動くというのか。そんなことを許してはいけない。声を上げよう」と一同を励ました。
 全員が車両に分乗し、B滑走路北端の東関道トンネル化工事を見渡せる高台に陣取った。頭上40㍍の高さを旅客機が轟音(ごうおん)を立てて着陸していく。目の前には、確かに外側から見る限り「ほぼ完成したトンネル」の構造物が横たわっている。あとはこの一帯を途方もない量の土砂で滑走路の高さまで埋め立てればよいというのだ。全員が怒りに燃えてシュプレヒコールをたたきつけた。「第2の開港=機能強化粉砕!」「成田の軍事空港化、出撃拠点化を許すな!」
 そこから全体が車両で移動し、芝山町の菱田地区のデモ出発地点に到着した。
 かつて田だった場所の大半がすでに草ぼうぼうに荒れ果てた様相を呈する中で、目の前の3枚だけは、きれいに水が張られ田植えがされている生きた田んぼだ。その存在に心を潤されながらも、強制収用で取ってやろうなどというNAAと国家権力への怒りをあらためてかき立てられた。
 強い日差しのもと、反対同盟を先頭にデモに出発した。すぐに、道路わきに農業用シートに書かれた「温暖化で米も実らない未来」「もっと死を、もっと環境破壊、CO2を」との横断幕が目に入ってくる。温暖化の進行に危機感を燃やし、買収を拒否している農家の「作品」だ。
 「空港拡張工事粉砕!」「国家暴力の発動を許すな!」「菱田をコンクリートの下敷きにするな!」「軍事空港はいらない!」「騒音下住民とともに闘うぞ!」
 デモ隊はかつての成田用水阻止闘争の激戦地だった中郷十字路を左折し、より狭く曲がりくねった坂道を進む。木々の緑はまぶしいが、すでにこの一帯は実り豊かな田んぼをつぶされ、滑走路やその横断トンネル、調整池などの工事が場当たり的に進められている。
 参加者は怒りをかき立て中郷墓地前までのデモ行進を貫徹した。
 動労千葉の佐野正幸さんがマイクを握り、この日動労千葉の組合員の多くが東京高裁への「解雇撤回」署名提出行動に立ち上がっていることを報告し、労農連帯を強化してますます闘いぬく決意を表した。
 最後に全員で団結ガンバローを三唱。成田の軍事空港化と強制収用攻撃を絶対に粉砕することを誓い合った。
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反対同盟の発言

農民の苦労を何も理解せず
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 3月頃からNAAや空港推進に転向した元反対派の人たちが「土地収用法を使って強制収用をしなければしょうがない」と言い始めました。
 三里塚闘争においては、1971年の大木よねさんへの強制収用以来、土地収用法による強制収用はされておりません。なぜかと言えば、われわれ農民の怒りの激しさ、一緒に闘った学生、労働者の皆さんの闘いも激しくて、これ以上暴力的にやったら事業が進まないと。それ以来「強制収用なんてできない」ということになってるわけです。90年代にシンポジウムがありました。そこでも「強制的手段は用いない」と宣言した。それから30年経って、「アジアと戦わないといけないから第3滑走路を造ろう」と言いだした。
 それに対し、地元の農民がこんな空港を今の時代に造ってはダメだと。地球温暖化で自然が破壊されているのに、排気ガスをまき散らし環境破壊を進める空港拡張、年間発着50万回化も反対だと用地の買収を拒否しています。土地への愛着もある。先祖伝来守ってきた土地もある。お墓もある。長年作り上げてつないできた伝統的な文化もある。それらを壊されることに対する怒りは地元住民には充満しています。
 私たち農民にとって土地収用法による強制収用を行うということをちらつかされたら、これは脅迫ですよ。
 今は資本主義の時代、私有財産制の時代でしょう。だけど農民にはそんな権利は必要ないと。農業は生産性が低い。空港の方がもうかる。経済性・公共性が高いから、農民は農地を売り渡して外に行ってくださいと。
 だけど、こういう考え方は絶対間違っているんです。われわれ農民は毎日汗水たらしながら土と向き合って食料生産を必死にやってるんですよ。金を稼いで食料は輸入すればいいというのが政府やNAAの考え方でしょう。だけど、農民は赤字だろうが農地を守り必死に働いて食料を作っているんです。
 そういうことを何もわからないで、説明は尽くしたから追い出せばいいと。お金ちょっと出せば出てってくれるんじゃないか。それでダメなら機動隊の暴力を使ってでも出て行ってもらう。それでもまだ反対するんですかと。
 だけど結局、空港の言いなりになって土地を売ったりして一回は出て行っても、またそこから追い出される。そういう目にあってる地元の人たちもいる。さらに第3滑走路が完成すれば夜寝られるのはたった4時間なんです。こんなことを強制されることなど絶対許せません。
 私たちは土地収用法粉砕、強制収用絶対反対を訴えてまいりたいと思います。

また人の尊厳を損なうのか
 白桝 事務局員 伊藤信晴さん

 機能強化で芝山町から若い人らはどんどん出て行っている。さらに芝山の農業就業者の平均年齢は70歳以上です。だからあと10年もしたら芝山の田畑はすべて荒れ野原になりかねない。その上で50万回飛行とか、空港拡張をやろうなんてとんでもないことです。 まさに芝山町の死滅を意味するような事態です。そう言わざるを得ません。
 そうした中で「あらゆる意味で強制的手段は用いない」と言った空港会社が、またぞろ「用地取得は困難だから強制収用をしたい」と言っている。400回説明会をやったが理解が得られなかったと。だけど、理解が得られないのは当たり前のことじゃないか。
 今反対している人らは、例えば地球温暖化について問題を提起している。花粉が変質して受粉しなくなるほどに温暖化が進んでいること。CO2の排出はすでに限度を超えていて これ以上、飛行機を飛ばしてはいけない。必死な思いなんです。この必死な思いを空港会社は理解しようとしないから、彼らは説得できないんです。
 商売をやっている人は、移転して違うところに移ると新たに顧客が得られるか商売が続けられるかわからない。
 それぞれが本当に死活がかかった住民の訴えがここにあるんですよ。それを理解しないような空港会社や政治は本当に腐りきっている。
 他方で、空港会社は何と言ってるのか。アジアの他の空港との競争に負けてはならない。需要を作るためにも拡張が必要だと。そんなふざけた話はないんです。
 住民の必死な思いを空港会社が踏みにじろうとしている。どういう対応を取るのか。かつてNAAの黒野匡彦元社長は「二度と人間の尊厳を損なうようなことはしない」と言って、東峰の人たちに謝罪をしたんです。それを今、ふたたび「強制収用」を持ち出したということは、「尊厳を損なうことをする」ということでしょう。私たちはこうした策動をつぶすため、徹底的にがんばりたいと思います。

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