明日も耕す 農業問題の今 なぜ今ジャガイモ輸入解禁 生き残りかけ日米争闘戦

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週刊『三里塚』02頁(1192号02面04)(2026/09/28)


明日も耕す 農業問題の今
 なぜ今ジャガイモ輸入解禁
 生き残りかけ日米争闘戦

(写真 根に寄生するシストセンチュウ)

 高市政権はいま、米国産生ジャガイモの輸入を全面的に解禁しようとしている。農水省は9月から主要なジャガイモ産地での説明会を本格的に開始したが、強い懸念や、輸入解禁に反対する声が続出している。
 日本政府は長年、害虫侵入のリスクを理由に生ジャガイモの輸入を拒んできた。
 米政権は自国への日本の生ジャガイモ輸入を病害虫を理由に禁止しているにもかかわらず、日本に対しては規制撤廃の圧力をかけ続けてきた。米政権からの執拗(しつよう)な圧力に対し、日本政府は2006年に加工用限定で時期を区切って輸入を認め、20年には通年輸入へと拡大し、ついに全面解禁しようとしているのだ。

10年生きる害虫

 輸入解禁の恐ろしさは、単に安い外国産が入ってくるという次元の話ではない。米国産ジャガイモの輸入がもたらす最大の危険は、「ジャガイモシストセンチュウ」という害虫の侵入だ。
 この害虫はジャガイモの生育を著しく阻害する。「成虫(生体)」としての寿命はごくわずか数週間〜1カ月程度だが、メス成虫は死後に「シスト(包嚢)」という頑丈な殻に変化し、その中の卵の状態で過酷な環境でも土壌中に10年以上生存し続けることができる。一度侵入を許して蔓延(まんえん)すれば、土から排除することは極めて困難だ。
 過去にはアイルランドでジャガイモが全滅し、多くの餓死者を出した悲劇の引き金にもなった害虫だ。
 広大な土地を持つ米国なら汚染地を避けて栽培を続けられるが、農地の狭い日本ではジャガイモ産地が全滅するだけでなく、トマトやナスなど他のナス科植物にも被害が及ぶ。さらに、輸送のために大量の防カビ剤などの収穫後農薬が使用されるが、日本政府はそれらを食品添加物扱いにし、残留基準を20倍に緩めるという措置まで取っているのだ。

農民を犠牲にし

 さらに生ジャガイモの輸入解禁には、米国企業が開発する遺伝子組み換えジャガイモや、表示義務すら課されないゲノム編集ジャガイモを日本に流通させる突破口になるという指摘もある。
 何故いま解禁なのか。中国侵略戦争・世界戦争の下で、帝国主義間の争闘戦が激しくなっているからだ。
 トランプが本気でカナダを「併合」するという言動・行動を繰り返すように、帝国主義各国はお互いに生き残りをかけて激しい潰し合いをしなければ国内支配も維持できないほどの危機にある。
 中国侵略では同盟国だの同志国だの言いながら、高市はブルジョアジーの利益を守るために労働者農民を犠牲にしてでもトランプの要求を受け入れる。代わりに労働者を動員してアジアの人民から資源・食料を奪おうとしているのだ。
 いま上げるべき声は「日本の食を守れ、高市しっかりしろ」ではない。「トランプ・高市打倒、帝国主義打倒」だ。
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