成田夜間飛行差止行政訴訟 睡眠妨害の現実認めよ 騒音調査結果突き出す
成田夜間飛行差止行政訴訟 睡眠妨害の現実認めよ 騒音調査結果突き出す

成田空港夜間飛行差し止め請求行政訴訟の第13回口頭弁論が10月13日、千葉地裁民事第3部(大寄久裁判長)で開かれた。この裁判は、成田市、芝山町、多古町、横芝光町、茨城県稲敷市の住民が国を相手取って成田空港の深夜早朝(午後9時から午前7時)の離着陸禁止を求めているものだ。
今回は、成田市の騒音下の原告・Aさんの意見陳述(要旨別掲)を近くに住む加藤団長が代読した。「今後さらに騒音で睡眠を妨害され続ければ、遠くない未来に、私は本当に死んでしまう」との切実な訴えに惜しみない拍手が送られ、法廷を圧倒した。
続いて弁護団の陳述が行われた。まず、原告作成の報告書「成田空港周辺における夜間航空機騒音の予測」について、弁護団から概要を述べた。この「騒音の予測」は、原告139人の騒音調査の結果をまとめたものだ。原告らは、各自宅寝室等に騒音測定器を設置し、地道な調査を行った。その結果は、90%以上がWHO(世界保健機関)の夜間騒音ガイドラインを超えていた。また、睡眠妨害をもたらす最大単発騒音も多数あった。航空機騒音被害は、平均値だけではなく、これも考慮して個々の睡眠妨害状況を評価しなければならないことを明らかにした。
これを踏まえて弁護団は、「航空機騒音による睡眠妨害が現に生じていること」を主張した。さらに弁護団は、国の騒音被害を審査しなかった航空法上の違法と20年「施設変更許可」(年間発着50万回化)の際の環境影響評価書のデタラメを弾劾し、追及した。
次回期日は、1月19日(火)11時開廷、同民事訴訟(第11回)の方は、10月28日(水)11時開廷。
(大戸剛)
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人の命奪う航空機騒音
成田市Aさんの意見陳述
夜は飛行機が、ほとんど飛ばなくなる午後11時半過ぎまで床にはいることができません。床に入って寝ようとしても、そもそも騒音が気になって眠れないし、仮に眠れたとしても、また夜中に騒音で目を覚まされるのではないかというストレスが強いからです。明け方の午前6時ごろには飛行機が飛び始めますので、それで目を覚まされてしまい、遅く寝た分だけ遅く起きるということもできず、年中寝不足の状態です。
そんな生活を送っているうちに慢性的な寝不足で、精神的にも不安定になってしまいました。仕方なく精神安定剤を服用するようになりました。精神安定剤を服用したうえでアルコールを摂取することは健康によくないことはわかっているのですが、寝るためには、それしか方法がありません。夜中に目を覚まされると、次の日の精神的な調子はやはり悪くなります。
私がこの裁判に加わったのは、自分の命を守るためです。私は、現状の騒音環境下でも十分苦しんでいます。病気にもなりました。今後さらに騒音で睡眠を妨害され続ければ、遠くない未来に、私は本当に死んでしまうでしょう。国や成田空港株式会社には、騒音が人を殺すことがあるということを分かってほしいのです。